カテゴリ: 養生豆知識
卵(タマゴ)
日本に長年暮らして思ったことが1つあります。
日本の食文化にはタマゴ料理が非常に多い印象がありました。食べ方も様々で、タマゴの種類、安全安心な食べ方、その消費量をみて日本の方のタマゴ愛に私はおどろいたのです。
今日は鶏の卵(タマゴ)に関して話してみたいと思います。
中医学ではタマゴを「鶏子」といいます。味は甘、性質は微寒。栄養価値が非常に高い食べ物、少しの冷えを持っています。中医学では、鶏子をさらに鶏子白と鶏子黄に分けます。
「鶏子白」は白身を意味しますが、性質は冷えます。潤肺利咽、清熱解毒、火傷によいとされます。
幼い頃外で遊んで転んだりしてあざになると、祖母がタマゴの白身と小麦粉を混ぜて塗ってくれたことが思い出します。その時は田舎ですから診療所もなく祖母が唯一の頼りでした。日本では民間療法というでしょう。捻挫やあざになったときに炎症がおこって熱がこもるため腫れてきます。タマゴの白身は冷え性ですからその腫れを抑える効能があり、今で言えばアイシングのことでしょう。今考えると祖母のやり方は理にかなっているなと思います。
以外にも歌を歌う人は声帯を良く使うため、喉が痛くなったりかすれることがありますが、その時はタマゴの白身を生で食べると効果があります。私は小さい頃朗読の大会に出る前はタマゴをお湯で溶かして飲んだことがあります。
次はタマゴの黄身ですが中医学では「鶏子黄」といいます。性質は微寒、滋陰潤燥、心煩不得眠などの効果があります。
夜胸の周りがモヤモヤして眠れない時に黄身をお湯に溶かして飲むと落ち着きます。疲れて喉が痛くなる時、夜になると喉渇いてほてりがあるときも使えます。漢方の中にもタマゴの黄身を漢方を煎じ出した最後に溶かして服用するものもあります。日本ではお雑煮が似ているでしょう。
以上のように、タマゴは白身と黄身で使い方は少し変わりますが、どれもその性質は冷えであるからこそ、熱のためにつらい身体を冷やして潤して良くすることができると考えられます。タマゴはゆで、焼き、生、色々な食べ方がありますが、タマゴの本来の効能を最大に活かすのは生とお湯に溶かす方法です。
結論はタマゴは性質が冷えです。毎日食べたりすると人によっては消化しきれず体内に残ってアレルギーの原因になることがあります。栄養の濃いものですから頻繁に食べると消化できず蓄積して、高コレステロール、痛風、食積になったりします。簡単に言うと毒がたまって体調を悪くする原因になるとのことです。
タマゴは非常に良いものですが食べ過ぎは宜しくない!物には良い悪いない、過ぎたものは害を呼びます。
「物無美悪、過則為災」
今日はここまでにしたいと思います。
また次回を楽しみにしてください。
禹^^
牛乳
今日は牛乳の話をしてみたいと思います。
牛乳の栄養価値は言うまでもないです。高蛋白質、カルシウムがその価値を決めるでしょう。気軽く手間がかからないため、その便利さで皆さんは愛用しているでしょう。病院でもお医者さんが骨をよくするため、骨粗鬆症の予防としておすすめすることも少なくないでしょう。私は日本に10年以上暮らしながら、皆さんの食卓に興味深く色んなことを栄養士、管理栄養士、医師、主婦から教えて頂きました。幼稚園の子供から高齢者まで牛乳を飲んでいる方は非常に多いと感じました。
今日は牛乳をやめてください、牛乳は良くない!と言う話をするのではなく、牛乳の栄養価値をより上手に使うことを一緒に勉強していきたいと思います。
「物無美悪、過則為災」と言う言葉があります。
物には良い悪い無し、必要以上に取り過ぎることが問題であるとの意味です。
東洋医学では牛乳の性質を「寒」、味は「甘」といいます。牛乳は冷える飲み物であります。
漢方では「牛乳」といい、補虚弱、反胃噎膈、贏痩、潤腸下気などの効能があります。
子供が痩せていたり、虚弱の人が飲むと気血になり身体が大きくなるといいます。胃が弱く吐き気や胃に炎症があって痛む時に飲むと吐き気や痛みを抑えられます。腸にも熱がこもって便秘になる人は飲むと改善できますが、どんな便秘でも良いわけでは無いです。また、虚熱といい潤いが足りなく微熱や乾燥、ほてり、イライラの時も使えます。
以上の様に牛乳は身体が虚弱している子供や病後の虚弱の人に使う以外は毎日飲むものではないです。
牛乳アレルギーなどよくありますが、アレルギー現れなくても実は牛乳の寒性の毒は身体に残り、後々悪さをします。花粉、軟便、下痢、湿疹、イビキ、睡眠中の無呼吸など、牛乳の冷えが色んな症状につながります。
ですから、牛乳は毎日飲まない方が良いです。週1、2度くらいは良いと思います。カルシウム、タンパク質のために飲むなら代わりのものを食べてください。納豆、豆腐、シラス、魚、肉に十分あります。
私のおすすめは18歳前には牛乳をやめることです。私たちの胃腸の温度は18歳以降になると冷えていきますので、早く冷えてしまわない様に気をつけることです。腸の温度が下がると私たちの免疫は異常反応が出ます。それがアレルギーです。前はなかったがいつからかはえび、カニ、卵、小麦などに反応し、花粉症、イボも良く現れる方が多くいらっしゃいます。日本は湿気と冷えが多いため、より以上の様な症状が悪くなりやすいので腸の温度を下げないようにケアしましょう。
60歳以降の方は他の食事でバランスを考えて養ってください。牛乳の飲み過ぎは手足の冷え、夜間頻尿、浮腫みになることがよくありますので気をつけましょう。
完全に飲まないでくださいの意味ではなく、飲む量と頻度を注意しましょうとのことですから、上手に使えば薬にもなります。
今日はここまでにしたいと思います。
また、次回を楽しみにしてください。
禹^^
日付: 2022年2月11日 カテゴリ:医院ブログ, 養生豆知識
みかん🍊
最近気候がだいぶ涼しくなってきました。私はオレンジ色が一番好きです。この季節になると街の所々にある紅葉が、寒く感じる秋の季節をなんとか暖かくみたしてくれる感じがします。
今日はみかんの話をしてみたいと思います。前のところでも秋は果物を楽しめる季節であると話をしました。酸味のあるみかんは私たちが良く食べる果物の一つです。
みかんは「橘」といいます。みかんは部位によってその効果が変わります。今日はみかんをよく理解していきましょう。
私達が食べるところは「橘肉」といいます。橘肉の味は甘酸、性質は涼(少し冷える)、消渇、潤肺、開胃に良いといいます。のどの渇き、気管支が乾燥したとき、胃を楽にし食事が進みやすくしてくれます。ですが、橘肉は多く食べると「聚痰」といい、身体には冷える老廃物が貯まります。痰は広い意味がありますが、胃腸に濁って冷えるようなものですから食べるとしたら一つぐらいで充分であると思います。
実はみかんの一番価値のあるものは皮です。皆さんもきいたことあるかと思いますが、オレンジピールや陳皮であります。「陳皮」はみかんの皮を一年以上保存したものです。味は辛苦、性質は温、理気健脾、燥湿化痰といい、お腹が張る、消化が悪い、胃酸が逆流する人にとても良い薬になります。漢方では胃腸の症状と胸の周りが詰まる様な症状によく使用します。
もう一つ!「橘絡」といい、みかんの皮をむくと白い糸の様なものがありますが、その部分を橘絡といいます。味の濃いもの、油が多い、飲酒の多い人はこの橘絡が薬になります。胃腸や血管内に残る濁った老廃物を無くしてくれます。
みかんはこのように皮から白い糸、身の部分まで捨てるものがない良い果物です。最近はパンやチョコレートなどにも柑橘類の皮が入っていることがよく見かけます。みかん、柚子、オレンジ、この様な柑橘類は少しの効能の差はあるが皆んな同じ効果を得られますから、柑橘類を食べたら乾燥させてお茶にして飲むと非常に良いでしょう。みかんの皮を乾燥させるときは白い部分を必ず一緒に使いましょう。
胃酸が逆流する方、お酒を飲んだ日、油濃い食事の後、胃腸が張る、ガスが溜まる、以上の様な症状がありましたらどうぞ応用してみてください。
気温差を気をつけて身体を冷やさない様に首の高い靴下、マフラー🧣で冷えない様に上と下の首を守りましょう。
今日はここまでにしたいと思います。
また次回も楽しみにしてください。
禹^^
日付: 2021年10月18日 カテゴリ:医院ブログ, 養生豆知識
秋の宝【梨】
出勤の朝の散歩、街のキンモクセイの香りが秋を運んできたの様に鼻をひびかせています。
秋季は風が増え乾燥しやすくなり、特に身体の気管支と肺に影響が現れます。今回は皆さんに秋の果物王子「梨」を紹介したいと思います。
中医学では「梨」は味は甘酸、性質は涼、生津、潤燥、清熱、化痰、熱咳、便秘に効果があるといいます。秋になると気管支が乾燥して咳なども出やすく、皮膚の乾燥、鼻の乾燥になります。また、腸内も乾燥しやすくなり便秘にもなりやすいため、今の季節は梨を食べることが非常によいと思います。
梨をそのまま食べるとしたら多くて半分以上にはならない様にしてください。冷たい性質ですから胃を冷やしてしまいます。もちろん冷蔵庫から出してすぐ食べるよりも、常温にして食べてください。
皮をよく捨てる人が多いですが、皮と生姜を入れて氷砂糖も少し入れ5分ほど水と一緒に煎じて飲むと気管支をよくする漢方になります。普通のお茶よりも季節限定の梨のお茶も良いのではないでしょうか。家族の方も喜ぶでしょう。
もう一つは梨を丸ごと種だけ取り出して中に蜂蜜を入れ10分程蒸して梨と蜂蜜を一緒食べます。秋になると空咳を出しやすい方は是非この食べ方をしてみてください効果があります。
秋の季節は梨だけではなく他の果物も良いと思います。🥝キウイ、🍇ブドウ、🍎りんご、酸っぱい味のある果物は春と夏に開放的に働いた身体の循環を中の内臓に収める様に手伝ってくれます。これからは非活動になる様にした方が季節に合うと思います。
風邪にならない様に皆さん気をつけてください。
今日はここまでにしたいと思います。
また次回を楽しみにしてください。
禹^^
日付: 2021年9月17日 カテゴリ:医院ブログ, 養生豆知識
夏の野菜【ゴーヤ】
中国ではゴーヤを「苦瓜」といいます。漢字の通り味が苦い瓜科の夏野菜です。「苦瓜」の性質は寒、味は苦であります。身体の中に熱がこもっている時や暑い天気の時は苦い味と寒の性質は身体の中を調整してくれます。熱中症の予防になりますのでこの夏に必要な食べ物でしょう。
夏になると胃腸が弱くなり、口内炎になる人がいます。そのような方にはゴウヤをおすすめします。また、中医学では丹毒にも良く効くといいますが、丹毒とは帯状疱疹のことです。ゴーヤを煮出して服用してもよいし、搾って患部に塗ると症状を抑えることができます。
ゴーヤを食べるときは注意点があります。性質が寒であるため胃腸が冷えて軟便や下痢をしやすい人は少量にした方がいいです。調理のし方も寒性であるため辛い唐辛子と生姜と炒めて食べると良いでしょう。日本ではゴーヤチャンプルが有名です。私もゴーヤチャンプルの料理が大好きです。
ゴーヤのことを「君子の野菜」ともいいますが、なぜこの様なあだ名がついたのでしょうか。それは、ゴーヤの味はとても苦いのですが、他の食材には移さないことです。お魚、肉と一緒料理しても影響しません。どんな料理をしてもゴウヤの味が苦いだけです。他に影響あたえず自分の特性を保つことから「君子の野菜」とよばれるそうです。
今年の梅雨明けの夏は皆さんもゴーヤを食べて熱中症にならないようお気をつけてください。
今日はここまでにしたいと思います。
また次回を楽しみにしてください。
禹^^
日付: 2021年7月16日 カテゴリ:医院ブログ, 養生豆知識
牛生馬死
今日は皆さんと「牛生馬死」の智慧を共有したいと思います。
牛と馬が池に落ちると両方泳いで陸に上がります。馬は驚くほど泳ぎが上手で牛より断然はやく陸にあがれますが牛は時間がかかってしまいます。
しかし、洪水のときには逆に馬が死んでしまい、牛は生きるといいます。それはいったいなぜでしょう。
昔は洪水が氾濫すると家畜などが流されます。そのときに馬は死ぬことが多いけど牛は生きることが多いんだそうです。
馬は泳ぎが上手だから洪水の水の流れに逆らって一生懸命泳ごうとします。泳ぎ疲れて溺死してしまいます。ところが、牛は泳ぎが下手だから、水の流れに乗って水の勢いがおさまった地面に足が着くそところで出てきて助かるんだそうです。
池の様な勢いのない水の中では泳ぎの上手な馬が牛より早く陸に着きますが、洪水の様に勢いのある水の中ではその流れに乗っていた牛が助かるということです。まるで、今の世の中の状況を表している様です。
新型コロナウイルスの不安定な状況が続いてますが、この「牛生馬死」の昔話を少し参考にして、出来ることをしながら楽しめることは楽しんで、一緒に乗り越えていきましょう。
今日はここまでにしたいと思います。
また次回を楽しみにしてください。
禹^^
日付: 2020年12月17日 カテゴリ:医院ブログ, 養生豆知識
西瓜
熱い真夏になるとアイスや冷飲などがないとなかなかこの夏に耐えられない感じがします。この時期に私は皆さんにアイスよりも暑さに対応できる食べもの、西瓜をお勧めします。
今日は夏の「解暑薬」西瓜の話をしてみたいと思います。
西瓜は清暑、解渇の作用かあり、暑い夏に熱中症予防、渇きをとってくれます。ですが西瓜には2点の気をつけるところがあります。
名前通り、西瓜は果物ではなく瓜科でありますから、冷やす作用を持っています。冷蔵庫に入れて冷たくして食べることよりも、冷蔵庫から出して少しおいてから食べると良いでしょう。または、氷の水の中に入れて少したってから食べるのもよいです。このようにして食べる理由は、身体を涼しくはするけど冷やしたくないからです。冷蔵庫から出してすぐ食べると寒性が強くなり、身体を冷やしてしまいます。
もう一つは、西瓜を食べすぎたらでてくる副作用です。のどが渇いてしまう、鼻血が出る、口内炎になるなど、利尿作用が強くなり体内の水分を逆に失うことになり、身体の中から生み出す熱が現れます。ですから食べるときに少し塩をふって食べることをお勧めします。塩は過剰になる利尿作用を抑えてくれます。いくらよいものでも食べすぎないようにすることが大切ですね。
今日はここまでにしたいと思います
また、次回を楽しみにしてください。
禹^^
日付: 2020年8月11日 カテゴリ:医院ブログ, 養生豆知識
貴人
今回は皆さんと高貴な人の話をしてみたいと思います。
中国ではお金持ちの人を「富豪」といい、急速に金持ちにはなったが、意識はまだ古いままであることを「土豪」といいます。
「土豪」は一つの表現に過ぎないものですから、悪いことではありません。いわゆる使う金が足りているから栄養過剰なものを沢山食べたり、夜遅くまで酒飲んで、遊んだりすることをいいます。若くて健康なうちは良いが、50歳にもならないうちに病気になったりします。また、その病気を治すために貯めたお金を使うわけです。好きなだけ生きてきたら、短命しても病気してもいいや!と思える人は良いと思あいますが、たいていの人は後になって後悔しますから、見ていると苦しくなりませんでしょうか
好きなことばかりして、健康に長生きしたいところが人の怠けと欲張りでしょう
昔の王族も同様で、不足なことはないですから、不節制な生活をして短命をすることが多かったです。ごく一部の人は節制をして養生をすることで80歳以上生きた王族もいます。節制ができなければやはり「土豪」にすぎないでしょうね
それでは「貴人」とはなんでしょ
好きなことをやって好きなだけ食べて飲むことではなく、節制ができる人のことを意味します。腹八分、適当な運動、睡眠、気持ちの調整ができている人を「貴人」といいます。金があることではありません。もちろん衣食住ができた上での話です。
東洋医学では、人は120歳近くいきられるといいます。それを「天年」といいます。
皆さんも良く耳にしたことがあると思いますが、心臓の拍動の回数は決まっていると、呼吸の回数は決まっていると、
東洋医学では「腎精」の量が決まっていると考えています。つまり、「腎精」とは親からもらったその人の生きる力をいいますが、皆さんが良くご存じの丹田に蓄えられています。そのエネルギーを「元気」といいます。
この「元気」の消耗をどれだけ上手に管理するかによって健康に長生きするのかどうかが決まると考えています。徹夜、過労、酒を飲んで性生活したり、過食することによって「元気」はより早く減ります。食べて補えばいいでしょと思うかも知れませんが、食べた分を消化するためにあなたの「元気」は消耗しなければなりません。自分が食べている分、自分も食べられていることを知らなければなりません。
「貴人」とは自身の年齢や季節、天候、体質を把握した上で今日は雨で、私の体は冷えやすいからこれを食べよう、今は冬だから起床時間を少し変えよう、昨日は宴会で夜遅く食べたら、今日の朝は抜こう、お酒が多かったから朝はこれを飲もうなど、沢山あります。無知は苦しみをもたらすといいますから、まずは知ることによって気づくことが大切だと思います。
腹が空きすぎたら、身体はどうなるのか、食べすぎたらどこがどう悪くなるのか知ることによって初めて節制を考えられます。いい生活環境と習慣がある人は良いですが、そうではない人は勉強する必要があるでしょう。自分だけではなく、家族のことも守れるようになり、子供に自然と良い生活習慣を与えることができます。それは代々に良い影響を与えて、「貴人」の家系に繋がると思います。
今日はここまでにしたいと思います。
次回も楽しみにしてください。
禹^_^
日付: 2020年2月11日 カテゴリ:医院ブログ, 養生豆知識
養生百科【元気と健康】②
今日は、東洋医学からみる「健康」の漢字を紹介してみたいと思います。
「健康」は二つの意味から成り立っています。「健」の字は、イ(にんべん:人 偏)に建と書きます。建の字は建築の建や、鍵、アキレス腱など、固くて丈夫、力 があることを表します。ですから、健康の「健」は力があるということになり ます。東洋医学では気が足りることによって力が出ると考えます。つまり、 「健」 は丈夫であることを意味します。
「康」は五つの道路が全て、スムーズに通っている状態を表します。昔から、 発展のためには、道路を作ることが大切であると言われてきました。交通が便 利になると、物流は発達し、人との交流が盛んになり、町が豊かになります。
いくら、町中の資源が豊かにあったとしても、外界との交流がなければ、町そ のものとしては豊かにはなれません。身体も同様で、いくら丈夫であっても循 環が悪ければ、いつかは病気になるに違いないと東洋医学では考えます。
人の身体は、気が足りて、力があり、循環することが順調であれば「健 康」であるというのです。皆さん、健康の意味が少しお分かりになりましたで しょうか。
今日は、ここまでにしたいと思います。また、次回を楽しみにしてください。
禹^^
養生百科【元気と健康】①
皆さんの「元気」と「健康」のイメージは何でしょうか。今日は、東洋医学からみる「元気」の漢字から紹介してみたいと思います。
「健康」というと、まず元気という言葉が先に浮かびますが、元気だったら健康なんじゃないのと思う人も多いでしょう。中国では日常会話の中で元気という言葉を使うことはありませんが、中国医学の専門用語になっています。日本では挨拶用語として、お元気ですかと良く使われていますが、実は東洋医学との深い結びつきがあるのです。東洋医学でいう元気とは、人の生命を維持する大元のエネルギーのことをいいます。つまり、元気が足りないと、疲れや病気になりやすかったり、元気が消耗しきったら生命も終わると考えます。丹田という言葉を聞いたことがあると思いますが、おへその下の部分をいいます。丹田というところにこの「元気」を蓄えているのです。
この元気が元にあることによって、摂取する食べ物を自分のエネルギーや栄養に変え、生命を維持するということになります。ですから、お元気ですかという挨拶は、元の気がありますかのお訪ねの言葉になるのです。非常に美しい挨拶であります。どの国も挨拶の言葉がありますが、日本のように東洋医学との深い意味まで含まれていることは少ないのではないかと思います。これからの日常生活で、「元気」という言葉の意味を理解して使われると気持ちがより伝わるのではないでしょうか。
今日は、ここまでにしたいと思います。
次回は「健康」に関して話します。楽しみにしてください。
禹^^
日付: 2018年12月7日 カテゴリ:医院ブログ, 養生豆知識