Author Archives: kyushinkou
お茶の話【2】
今日もお茶の話を続けていきたいと思います。
日本はお茶を良く飲まられる国です。お茶は性質があるため、理解して飲むと非常に身体に良いです。知らずに飲まれたら、時には害になることもありますから、理解して飲んでいきましょう。
寒➖➖➖涼➖➖➖平➖➖➖温➖➖➖熱
日本で良く皆さんが飲まれているお茶は、言うまでもなく「緑茶」でしょう。お茶は発酵の程度によって冷えるお茶であるか、温めるお茶であるかが決まります。緑茶は発酵していませんので、性質は冷えるお茶になります。ですから抹茶、煎茶も冷えるお茶になります。
発酵していないお茶は性質が冷たいため、空腹時に飲むことは避けた方がよいです。昔からお茶は甘い物や、お菓子などを食べてから飲む習慣であります。この様な冷たい性質を考えて工夫したのが半発酵茶になります。発酵程度が完全ではなく半分程であり、本来お茶が持っている酵素によってできた自然発酵になります。
それが、「烏龍茶」です。日本では大人気なお茶です。半発酵した烏龍茶はまだ性質が少し冷たいです。時にはお腹痛くなったり、お通じがゆるくなる人もいます。その様な方にはほうじ茶をお勧めします。焙じることによって少し残っていた冷たい性質は穏やかになり、たいていの人にあいます。
次は全発酵茶ですが、「紅茶」になります。紅茶は完全に発酵してあるため、性質は温かい性質になります。お腹に優しいから不調になることが少ないです。例えば、性質が冷たいカニやエビ海産物を食べたときに緑茶を選んだら、残念ですがあなたの身体は大変冷えるきっかけになります。熱い性質をもつお酒や温かい性質をもつ紅茶焙じ茶が良いでしょう。
果物を食べて水分補給のため緑茶を飲むことなど、女性は生理の時になるべく緑茶は避けた方がよいです。自分の体調によって、もしくは食べた組み合わせによって上手にお茶の選びができたら、お茶の養生ができたと言えるでしょう。周りの人にも広げてお茶の選び方を理解していきましょう。
今日はここまでにしたいと思います。
次回は穀物のお茶を理解していきましょう。
楽しみにしてください。
禹^^
日付: 2021年3月17日 カテゴリ:お茶養生, 医院ブログ
お茶の話【1】
今日は皆さんとお茶の話をしてみたいと思います。
お茶と呼ばれてきたのは唐の時代です。唐代の陸羽が「茶経」という専門書を書き、世界初のお茶専門書が誕生しました。
本来は「茶」と呼ぶ前に様々な呼び方がありました。時代が経つに連れて秦漢代は「槚」、漢代は「舛」、西漢は「蔎」、周朝は「茗」、東漢は「荼」、それから唐にきて「茶」になり今になってもこの漢字で呼ばれ続けています。
「茶」の意味は皆さんご存知でしょうか
東漢の「神農尝百草」によると「神农尝百草,日遇七十二毒,得荼而解之」とあり、「神農氏」が1日72種の毒草を味見して体調悪くなったら、「荼」を飲んで解毒して回復すると記載があります。
ようは、人は色んな食べ物を食べて生活しますが、肉が多かったり、季節に合わなかったり食事の偏りがでて体調が悪くなる前にお茶を飲んでバランスを整えると理解できるでしょう。
甲骨文の漢字構成からですと、上の部分は草の意味になり、下の部分は屋根があるお部屋のことです。自然にある草を採取して家に持ち帰りし、どの人でも食べられる安心な物ですと解釈できます。
日本は様々なお茶がコンビニやスーパーに置いてあります。手軽く多種のお茶を楽しめるのは日本の特徴でもあります。大衆的になったお茶をこれからより詳しく理解して飲めたらいいですね。
今日はここまでにしたいと思います。
次回もお茶の話を楽しみにしてください。
禹^^
日付: 2021年2月14日 カテゴリ:お茶養生, 医院ブログ
1月の休診お知らせ
1月8日の診療は9:30〜16:00です。
学校の授業があるため、16:00以降は休診させいただきます。
ご了承の程宜しくお願いいたします。
牛生馬死
今日は皆さんと「牛生馬死」の智慧を共有したいと思います。
牛と馬が池に落ちると両方泳いで陸に上がります。馬は驚くほど泳ぎが上手で牛より断然はやく陸にあがれますが牛は時間がかかってしまいます。
しかし、洪水のときには逆に馬が死んでしまい、牛は生きるといいます。それはいったいなぜでしょう。
昔は洪水が氾濫すると家畜などが流されます。そのときに馬は死ぬことが多いけど牛は生きることが多いんだそうです。
馬は泳ぎが上手だから洪水の水の流れに逆らって一生懸命泳ごうとします。泳ぎ疲れて溺死してしまいます。ところが、牛は泳ぎが下手だから、水の流れに乗って水の勢いがおさまった地面に足が着くそところで出てきて助かるんだそうです。
池の様な勢いのない水の中では泳ぎの上手な馬が牛より早く陸に着きますが、洪水の様に勢いのある水の中ではその流れに乗っていた牛が助かるということです。まるで、今の世の中の状況を表している様です。
新型コロナウイルスの不安定な状況が続いてますが、この「牛生馬死」の昔話を少し参考にして、出来ることをしながら楽しめることは楽しんで、一緒に乗り越えていきましょう。
今日はここまでにしたいと思います。
また次回を楽しみにしてください。
禹^^
日付: 2020年12月17日 カテゴリ:医院ブログ, 養生豆知識
冬の食養生
立冬に入ってから最近は急に寒くなってきました。皆さんは、冬の衣食の準備ができていますでしょうか。今日は冬の衣服と食事の話をしてみたいと思います。
冬は首を守る季節であります。首は3箇所ありますが、頭の下にある首と足首です。冷えは足からと言う言葉があるように、下半身をしっかり温めることが大切です。また、冬は下だけではなく上からも冷たい風があるので上にある首も守らなければなりません。
中医学では、人の血液循環の中で温かいエネルギは足の内側にある踝から脚の内側を通って下腹部や内臓に循環するといいます。足が冷えると冷たい血液が下腹部に入りお腹が冷えることにつながり、下痢、腹痛、生理痛などをおこす可能性が高くなると考えます。
上の首(頸、項)には風邪が入りやすい部位であります。中医学ではこの部位を非常に大切にしています。風邪の初めも項の周りから治療をすることがよくあります。風邪の初期には治療効果が非常に良いです。つまり、鼻や口からも冷えやすいけども首回りも気をつけないといけません。
これからはマフラーをして、首高い服を着て、首の高い温かい靴下をはくことに心がけましょう。
中国では「冬吃萝卜夏吃姜,不用医生开药方」と言う民間の言葉があります。冬は大根を食べて、夏は生姜を食べると医者いらずとの意味です。冬は胃腸により沢山の気血が集まり熱が集まりやすく、血液循環が旺盛になります。ですから、食欲や蓄えようとする力が高くなります。そのため食積を起こしやすくなり、食べたものが詰まりやすくなります。この時に大根を食べると大根の「消積化痰」の作用が働き、消化を助けてくれます。冬は食べ過ぎて詰まって現れる症状が多くなるから、この言葉が根づいているのは理解できます。昔の人の知恵はやはり理にかなって医学根拠があり尊敬してしまいます。
食事に関しては、冬は根野菜を中心に食べて、肉を少し多めに食べて良いでしょう。肉好きな方は喜びますね。夏の野菜は干した野菜であれば良いと思います。調理の仕方は鍋や煮込みをおすすめします。全て理由はありますが、長くなるため、またの機会にしたいと思います。
今日はここまでにしたいと思います
また、次回も楽しみにしてください
禹^^
日付: 2020年11月12日 カテゴリ:医院ブログ, 四季養生
年末年始の休診お知らせ
年末年始の休診のお知らせをさせて頂きます。
12/28(月)〜1/4(月)を年末年始の休診とさせいただきます。
ご理解ご了承の程宜しくお願いいたします。
日付: 2020年11月12日 カテゴリ:お知らせ
秋季の養生
前回の続き、秋の養生を話してみたいと思います。気温の差、風の感じ、空の高さから秋は完全に到来していると感じます。秋季の果物、「柿」は皆さんの大好物でしょう。今日は柿を紹介してみましょう。
中国の東北では冬に食べる果物があります。それが柿です。隔年柿子といいますが、柿を冷凍させて置いて年を越したら食べます。うつわに柿と水をいれて解凍したら食べますが、食感はまんじゅうのように柔らかく、甘い、干し柿や硬い柿とはまた違う美味しさです。
中医学では、柿の味は甘く、渋い、性質は寒、清熱祛燥、潤肺化痰、便秘、乾燥咳に良いとされます。今の秋季には非常に良い果物ですが、二つだけ注意する点があります。
1つ目、柿は性質が寒く、寒性の強い他の食べものと食べると腹痛、下痢などになる可能性が高いです。特に蟹、海老、牡蠣、貝類を食べたときには気をつけましょう!
2つ目は、空腹に食べないことです。渋い性質のため、胃酸と反応して結石になることも考えられます。
また、お腹が冷えて、軟便や下痢しやすい人は食べる量を気をつけましょう。
あともう少したつと冬になります。衣服はできるだけ長袖、長ズボン、長い靴下を使いましょう。これから本格的に寒くなりますから、衣食住を季節に合わせて調整しましょう!
今日はここまでにしたいと思います。
また次回を楽しみにしてください。
禹^^
日付: 2020年10月12日 カテゴリ:医院ブログ, 四季養生
10月の休診日のお知らせ
秋の食事
朝早く、街の中に落ち葉を掃除する人が見えてきました。秋季を感じます。
秋の季節は乾燥する季節であります。中医学では「燥邪」の盛んだ季節であるため、乾燥した気候が身体に影響を与え、気管支の症状が現れやすくなると考えています。ですから気管支を潤すことに心かけると良いでしょう。
水を飲むことも大切でありますが、のどや気管支を潤しやすいのは水よりも果物であります。特に梨は秋季の果王として最高であります。梨は気管支を潤してくれるため、気管支の乾燥にとても良いです。秋季になると咳や、鼻の乾燥がでやすくなりますが、中医学では梨は肺臓、気管支、鼻によいとされていますから、旬の果物、梨を是非食べてください。
日本では梨の皮を捨ててしまいがちですが皮は効果が1番良いです。皮こと食べることをおすすめします。
秋季は「秋風掃落葉」といい万物が下に落ち、沈みやすくなるといいます。ですから気分がなんとなく寂しく感じたり、悲しく感じることが増えます。その様なときは「血肉有情之品」肉を食べると良いでしょう。肉は情緒の不安を良くしてくれます。心の気を補いやすくなるため、気持ちが満たされます。秋と冬は肉を消化できる内蔵の力が高くなるからこれからは肉を少し多く食べても良いと思います。
秋と冬は呼吸器系の症状が現れやすいから、皆さん季節の養生をなさってください。
今日はここまでにしたいと思います。
また次回を楽しみにしてください。
禹^^
日付: 2020年9月11日 カテゴリ:医院ブログ, 四季養生