ACUPUNCTURE鍼灸について
経穴(けいけつ)
ツボ=急所・大切な場所
「ツボを押さえる」「ツボを心得る」「成功のツボ」のように、いわゆる急所や大切なところをツボと言います。
人体においてそのような場所は、あらゆる神経や内臓とつながっているので、急所、大切な場所であることは事実です。
つまり、ツボは体の敏感点です。ポイントとも言えるでしょう。ツボは一般的な呼称で、漢字では壺と書きます。人体のある部分を指で押すとそこが壺に指を入れたように窪むことから、壺(ツボ)と言われるようになったのだと言われています。
正式名は「経穴」で、穴(あな)という意味があります。
経穴を1つ1つよく探って見ると穴の様な形をしているためです。
鍼灸師はこの経穴というポイントに鍼とお灸を使い、刺激を与え、治療をします。古代、経穴というものができたのは、偶然気づいたのがきっかけです。当時は、言葉もない時代だったため、指差しで「ここ」などと指していたでしょう。捻挫や怪我をした時に、ある部分を細長い石で押さえると症状が楽になるなどの経験が積み重なり、文明が始まった頃には、徐々にそれらのポイントに名前が付けられ、今の経穴というものが誕生したのだと言われています。私達の色々な症状と病を治してきたこの治療法は、5000年あまりの歴史を持っております。医学書の記載が始まったのは、2000年も前です。
西洋医学が普及する前には、東洋医学が私達の身体を治癒していました。
明治維新前までは、鍼灸と漢方が主な医療でした。決して、昔の不思議な治療法ではないのです。
歴史の色々な変化や改革などにより、表立たなかった時期が長かっただけの話だと言った方が良いでしょう。そのため、今の人達には懐かしいというよりは、不思議な治療法だと思われるのかもしれません。あまり馴染みがない言葉なので、人によっては宗教と誤解されることも十分あり得る話しなのではないでしょうか。